幸せにはして、あげられない。。

最近、夢で逢った。もう忘れた人の話。

 

もう忘れた、いや忘れようとしていた、長い時間をかけてもう忘れたと思っていた人の夢を見た。その人の姿は愛らしく、あの日と何も変わりのない姿だった。

 

僕はその人とそんなに多くの言葉を交わしたことはない。素性だって大して知ったわけでもない。それでも僕はその人を一度は本気で口説こうと決意して、そしてこれまでの人生で最もエポックな毎日を過ごしていた。これから先、どんな非難があっても、どんな困難があっても、全部説得して、全部解決して前に進もう。そう決めていた。でもその想いは、伝えることすら叶わないまま終焉を迎えた。あれからもう3年近い時間が流れたんだな。。

 

あの時は「どんな困難があっても」って思っていたけれど、振り返って僕はその人を果たして幸せにしてあげることが出来るのだろうか?と今更考えた。あのときはそんなこと微塵も考えたことはなかったよ。。冷静に考えれば「先に死ぬのは必ず僕である」という宿命を、どうやって説得するつもりだったのだろうか。富豪でも芸能人でもない僕では、その人を幸せにすることは、かなり難しい。

 

それでもあの時は本気で説得しようとしていたね。なんか、うん、自分は凄いことを仕掛けようとしていたんだなって、今更気が付いた。

 

同時に。僕はもう幸せにしてあげられる目の前のその人は、もう見つけられない。そんな絶望にも今更気がついて目が覚めた。。もう逢えないその人には幸せになって欲しい。今出来ることはそんな「祈り」だけなのかもしれない。。