「第三選択肢」は突然に。

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 その人の存在にはずっと気が付いていた。

その人はずっと遠い世界から気まぐれにやってきた人だと思っていた。

そう、あの日のその人を見るまでは。

 

 いま、僕を中心にグルグルと3人の人が頭を巡っていた。そのうち1人は僕の中でその先に進まないと決めて、残るは2人。と思っていた視界のその前に、その人は突然バッと現れた。その姿は唐突で、突進力は凄まじいものがあった。

 

 実はこの人が来る。というのは以前から予見はしていた。根拠はないのだが、始めてこの人を見つけた時に、そんなことを考えていた。ただ、この人は前書きのとおり、まるで異世界から気まぐれにやってきた「おしゃれ番長」的な人で。その颯爽とした姿にボクが気後れしてしまった人なのだ。

 

 それでもボクがこの人と面と向かって発した言葉を未だにはっきり覚えている。

 

「あ、マスクをしていない顔を、初めて見ましたよ!」

 

 そしてお互い笑顔になった。これがこの人とのファーストコンタクト。

 

 そんな彼女が、お昼ご飯を食べているときに時々休憩所の同じ席で言葉を交わしてはいたのだけれど、つい先日、二人だけでゆっくりと話す機会があった。ボクは彼女を「すごく怖い女性」だと思っていたのだけれど。話してみると決してそんなことはなくて、至極自然に言葉を交わして、共通の話題もあって、素敵な女性なんだってことに気がついた。

 その後も何度か言葉は交わしていたけれど、昨日、通りすがりの廊下で彼女を見かけて、思い切ってランチに誘ったらすごく喜んでくれた。もっとも、本当に果たされるかは月曜日にならないとわからないけど、まずは約束。動きがあったらまたここに記すよ。