満たされないという「孤独」

人が本当の意味で孤独になることは、そうそうあるものじゃない。

精神的な孤独に遭遇すると、つくづくそう思う。

 

 なんとなく生きられていると、不思議と孤独は感じない。それは多くの誰かに支えられていることを、自然に感じることが出来るからだ。本当の孤独とは、自分は孤独を感じるのに、周囲にはそうは思われていないということ。いっそ「彼は孤独だ」と言われた方が、孤独ではないということ。自分の周囲は驚くべき速度で物事が進んでいて、それを指揮する自分がいる。周囲には多くの者がそれに携わり、皆が同じ方向に向かって進んでいる。

 

 なのに、ボクは孤独だ。素晴らしい仕事も、齎される成果も、ボクの心を満たすことはない。「満たされない」という孤独に、ボクは日々苛まれているのだ。